グラスアイについて
ランプワーク技法
ガラス工芸の歴史は古く、紀元前2700~2500年頃にガラスの製造が始まり
紀元前18世紀頃にはメソポタミア・エジプトで玉類(トンボ玉)等が制作されました。
その頃すでに製法なども記されていて、これがランプワーク技法の原点と言えます。
かつては石油ランプの炎で制作していたことから「ランプワーク」と呼ばれていますが
現在日本ではガスバーナーを使うことから「バーナーワーク」とも呼ばれています。
その後、紀元前16世紀頃に現代のガラス器製作の基本となるコア・ガラス技法が
メソポタミアで始まり、紀元前1世紀頃には吹きガラス技法へと発展していきました。
現代のランプワーク技法では、バーナーを使い約700℃で低熔融色ガラス棒を溶かし
トンボ玉・コアガラス・ミニチュア・アクセサリー等の小物を作る事が出来ます。
MIYABI GLASS STUDIOのグラスアイも、このランプワーク技法により制作しています。
グラスアイについて
人形制作において、目は使用する素材により雰囲気が大きく変わる大切なパーツだと思います。
MIYABI GLASS STUDIOのハンドメイドグラスアイは、ガラスの特徴である潤んだ透明感と色の深み、輝きで
高級感、瞳質、生命感など豊かな表情が出来るよう制作しています。
現在5名のスタッフ達がそれぞれの持つ個性を生かし、MIYABIオリジナルグラスアイの制作に取り組んでいます。
ハンドメイドである為、左右の目のカーブや盛り上がり、色目などは完全対商品ではありませんが、
使用に差し支えのない範囲で収まるよう出来るだけ調整しています。
降飯アイについて
私がグラスアイを制作するようになったきっかけは、師・飯降喜三雄作グラスアイとの出会いからでした。
1993年9月22日、師である飯降喜三雄氏が他界されました。
その後すぐに「人形の目玉は作れないか?」との依頼が寄せられるようになりましたが
当時の私はグラスアイの制法を師から全く教わっていませんでした。
その頃、私の手元に届いたのがこのグラスアイ達です。
このグラスアイを手本に独学で試行錯誤を繰り返し制作していたのですが、始めた頃は師の奥様から
「まだ近からず遠からず」 とアドバイスを受けながらもあきらめずに制作を続け、
ようやく 「うん、この感じでいいよ」 と言って頂けました。
その間、相当数のグラスアイを試作したのを良く覚えています。
それから私が本格的にグラスアイの制作をするようになりました。
MIYABI GLASS STUDIO のグラスアイは、飯降喜三雄氏の流れを受け継ぎ
制作された創作グラスアイです。
飯降喜三雄(イブリ キサオ)氏 制作グラスアイ